デュエットオカリナの吹き方、一人で合奏する4
いろいろな調の楽譜について、コードから伴奏を決める規則を説明します。
※ ここの話はすべてのデュエットオカリナで共通です。
楽譜の調に合った規則を使うこと
前回、ハ長調の楽譜についてコードから伴奏を決める規則を説明しました。コードCなら伴奏の音は「ド」。ダメなら「ソ」か「ミ」の音で、メロディーの音と伴奏の音があまり同じに重ならないように、その中から選べばいいという話でした。
楽譜にはハ長調以外にもヘ長調、ロ長調などといろいろあります。これは楽譜の五線の左端に付く#やbの数で決まります。ハ長調の楽譜にそれ専用の規則があるように、他の調の楽譜にもそれぞれ専用の規則があります。規則はお互いに使い回すことができません、楽譜の調にあった規則を使ってコードから伴奏を決める必要があります。
いろいろな調の楽譜とそれ専用の規則について以下に一覧します。
これがあればどんな調の楽譜でもデュエットオカリナの伴奏をつけることができます。
#もbも付いていない楽譜(ハ長調)
- コードCのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードDのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードEのときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードFのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードGのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードAのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
#が1つ付いている楽譜(ト長調)
- コードGのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードAのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードBのときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードCのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードDのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードEのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
#が2つ付いている楽譜(ニ長調)
- コードDのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードEのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードF#のときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードGのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードAのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードBのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
#が3つ付いている楽譜(イ長調)
- コードAのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードBのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードC#のときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードDのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードEのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードF#のときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
#が4つ付いている楽譜(ホ長調)
- コードEのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードF#のときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードG#のときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードAのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードBのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードC#のときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
#が5つ付いている楽譜(ロ長調)
- コードBのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードC#のときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードD#のときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードEのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードF#のときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードG#のときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
bが1つ付いている楽譜(ヘ長調)
- コードFのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードGのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードAのときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードBbのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードCのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードDのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
bが2つ付いている楽譜(変ロ長調)
- コードBbのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードCのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードDのときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードEbのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードFのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードGのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
bが3つ付いている楽譜(変ホ長調)
- コードEbのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードFのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードGのときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードAbのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードBbのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードCのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
bが4つ付いている楽譜(変イ長調)
- コードAbのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードBbのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードCのときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードDbのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードEbのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードFのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
bが5つ付いている楽譜(変ニ長調)
- コードDbのときの伴奏は「ド」→「ソ」→「ミ」
- コードEbのときの伴奏は「レ」→「ラ」→「ファ」
- コードFのときの伴奏は「ミ」→「シ」→「ソ」
- コードGbのときの伴奏は「ファ」→「ド」→「ラ」
- コードAbのときの伴奏は「ソ」→「レ」→「シ」
- コードBbのときの伴奏は「ラ」→「ミ」→「ド」
楽譜の五線の左端に#やbがいくつ付いているか数えて、それに合った規則を使って、コードから伴奏を決めればよいです。
以上、知っている曲について楽譜を見ながら自分で伴奏をつけて、デュエットオカリナで一人合奏する方法を説明しました。難しいのは伴奏をつけることで、一人合奏自体はそれほど難しくありません。左右両手の指の動きを「こんなもの」と丸ごと覚えてしまえばいいです。メロディーだけ吹くときの1.3倍くらいの難しさでしょうか。
これでデュエットオカリナを存分に楽しめるでしょう。
笛は一つの音しか出ない、という常識がありますから、簡単な伴奏でも聴く人には大インパクトです。一曲まるごと合奏しなくても、サビの部分だけ合奏してもきっとみんな目を丸くして聴いてくれるはずですよ。
ぜひデュエットオカリナをマスターして、人前で演奏してください。
一人でこっそり楽しむよりも何倍も楽しいです。